「保守派」という名の「売国奴」、「進歩派」という名の「救世主」

「政治で商売するようになった”政治屋”たち」と「政治で民を救った”政治家”たち」

世界中の政治家たちは、最低でも十万単位、多ければ億単位という人々の命を守るという使命を持っている。政治の手法は様々で、外交関係も様々である。中華人民共和国や北朝鮮みたいな自他が認める独裁の国もあれば、スイスやドイツみたいに人々が主体となる国もある。”十国十色”である。 民主主義が普及した今、我々は様々な権利を得ることになった。だが、政治による政治に対する市民の権利というのは、情勢によるが危険な形での権利の行使という事態が起きてしまう。しかし、その市民の権利が、危険な権利の行使を止めたという事例も存在する。今回は「オリガルヒ」と「エボ=モラレス大統領」について取り上げていく。

最初に「オリガルヒ」とは、基本的にロシアとウクライナの新興財閥のことを指す。ソ連が自由化及び解体される過程で、国営企業の民営化によりできた大富豪のことを指す。これらの大富豪は金に物を言わせ、政治に対する影響力を増やしていったとともに、増えていく貧困層の支持に応えるようにロシア共産党の議席が多くなっていった。そして、1999年12月末、エリツィン大統領は辞任し、ウラジミール・プーチンに今後を任せた。プーチン大統領が最初に署名した大統領令は今後、エリツィンを刑事訴追から免責するものであった。そして、ウクライナでは、もっと深刻なことが起きている、10代と13代首相を務めたユーリヤ・ティモシェンコは「ガスの女王」とも呼ばれ、ヤヌコヴィッチ政権下では汚職等の罪で逮捕されていたものの、同政権が崩壊とともに釈放された。そして、その後はチョコレートで財閥を築いた、ポロシェンコが政権を握るが、ウォロディミール・ゼレンシキー氏の選挙に敗退後、親ロ派に資金提供した罪などで告訴された。その後も政治は資本家が握っている歪な状態が続き、極めつけはロシアのウクライナ侵攻など、散々な状況となっている。資本家が政治を握ってる状態というのは、自然に親欧米政権になっていくのは誰でも予想がつく。かと言ってロシアのウクライナへの軍事侵攻は一切許されるものでもない。今後、ウクライナに必要なものは、政治家と資本家を切り離すこと。切り離さない限りは、「保守派」という名の「売国奴」であり「政治で商売するようになった”政治屋”たち」であることは間違いないであろう。

さて、ボリビア多民族国のエボ=モラレス元大統領について、彼はボリビア史上初の先住民族出身の大統領であった人物だ。そして彼はラテンアメリカの社会主義の立役者の一人でもある。国民の85%を占める先住民の権利を保障すべく立ち上がり大統領となった人物である。2019年事実上のクーデターで辞任し亡命(現在は帰国済み)するまでの間、様々なことに取り組んできた。有名なものは貧困率の低下、持続的な経済成長、高山地域に住む人々には欠かせないコカの葉栽培の合法化と貧困にあえぐ家庭のための児童労働の合法化である。特に後者2つは西欧諸国などから猛反発を受けた。アメリカのブッシュ大統領は「麻薬密売人」と述べるなど、ブーイングは凄まじいものであった。でもモラレス氏は「文化を守るためだ」と反論し、その政策をやり通した。児童労働の合法化は正確に言えば就労可能年齢を10歳に引き下げた上に、通学の義務化及び児童虐待の厳罰化を行い、ボリビアの国の事情に合わせて政策を遂行している”政治家”であった。しかし、2019年の大統領選挙の際、不自然な得票数の伸びが発生し、選挙での不正が疑われ、反モラレス派の民衆が投票上に放火するなどの暴動も発生し、米州機構も4選という状況はありえないという報告書を出した。選挙を再度施行や選挙管理委員会のメンバーの刷新を打ち出したが軍と警察から辞任を迫られ、メキシコに亡命した。ただ、2020年の大統領選挙ではモラレス元大統領と同じ、社会主義運動所属のルイス=アルセ氏が大統領に就任したことにより、モラレス元大統領は無事帰国した。様々な苦難を目の前に、国民のために政治をしてきた、モラレス氏は「進歩派」という名の「救世主」であり「政治で民を救った“政治家“」であると言える。

もう一人「進歩派」という名の「救世主」であり「政治で民を救った“政治家“」と言える「故ウゴ・チャベス前大統領」がいるが、これは、南米初のメディア戦争とブッシュ政権の悪の手腕と絡めて、次の記事にでもしようと思う。 我々はテレビやニュース、SNSというフィルターを通して見ている、こうして人類が操られている。これはまた次回詳細に記そうかな。

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